解決事例009:試用期間中の解雇:T様のケース

試用期間中の解雇を争い,理想的な解決が図れた事案

事案の概要

Xさんは,Y社に管理職として採用されました。試用期間6か月の満了2か月前,上司であるA氏が,Xさんを評価した査定書を幹部職員宛てに一斉配信し,その翌日解雇を言い渡しました。A氏の査定書には誇張や歪曲が多く,Xさんを極端に過少評価し,悪意さえ感じられる内容でした。Xさんは,この解雇の効力を争うべく,当事務所を訪問されました。

解決までの流れ

当事務所がY社に対して抗議書を送ると,直ちにY社が反応して代理人を立て,和解交渉が始まりました。Xさんは,A氏がいる限りY社には残らないという気持ちであり,金銭的解決を目指すことになりましたが,Xさんにとって何より承服しがたいのは査定書でした。Xさんには,解決金額の多寡よりも,自分の名誉回復の方が重要でした。

当事務所もXさんの意思に沿うよう交渉し,結局,和解合意書中に,A氏はXさんに対し査定書の内容が不当であることを認め謝罪する,A氏は査定を撤回するという条項が盛り込まれました。また,解決金額等に関しては,退職日を和解合意成立日から3か月先とし,その3か月間は就労義務を免除するが,給与は支払うという内容になりました。

コメント

Xさんは和解合意の翌日から転職活動を開始しました。無事に転職先が見つかり,転職先との話し合いで,Xさんの勤務開始日は,Y社退職日の翌日からということになりました。こうして,キャリアの面では浪人の期間が発生せず,金銭面では収入の中断がないという,理想的な成果が得られました。

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