退職後の競業禁止特約に基づいて、退職者の競業行為を阻止した事案

事案の概要

A社は、エステティックサロンをチェーン展開しています。Bさんは、A社に入社し、マネージメントスタッフとして勤務してきました。しかし、Bさんは、自己都合で退職することになりました。退職に当たり、A社はBさんから、競業禁止条項を含む誓約書を取り付けました。

その後まもなく、Bさんは、インスタグラムや、YouTube、SNSを通じて、エステティックをテーマにした情報を広く提供し、自分のサロンを開業することを表明しました。

これに驚いたA社は、Bさんの誓約違反を止めさせたいと当事務所を訪問されました。

解決までの流れ

当事務所では、Bさんに対し、競業行為は誓約違反である旨の警告書を送付しました。これに対し、Bさんに代理人が就き、競業禁止条項は無効であるとの反論が出されました。この後、競業禁止条項の有効性をめぐって議論となりましたが、Bさんがサロンを開業することはなく半年以上が経過し、Bさんの代理人からの反論も途絶えました。

このことから、A社の目的は事実上達成されたと考えられました。

コメント

退職後の競業禁止特約は、労働者の職業選択の自由にかかわる制約なので、その有効性は厳格に判断されます。①退職者の地位・職掌、②禁止の必要性、③禁止の程度、④代償措置等の諸要素が考慮され、不合理とはいえない場合にのみ有効とされます。

本件では、競業禁止条項の有効性やその射程範囲が問題となる事案ではありましたが、誓約書の存在がBさんをけん制し、開業を思い止まらせることができたと考えられます。

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