多数株主が株主総会招集許可申立てを提起して会社の取締役に就任した事例

事案の概要

YさんとMさんは共同出資してU社を設立しました。出資(株式保有)割合はYさん40株、Mさん20株でしたが、Yさんは多忙であっため、(代表)取締役にはMさんが就くことにしました。その後、Yさんは、自分が経営に乗り出すことにしてMさんに取締役の交代を申し入れましたが、Mさんはこれを拒否しました。このままでは株主総会が開かれず、Yさんが取締役につくことができません。

Yさんは、自分が取締役に就くための法的手段を当事務所に相談されました。

解決までの流れ

当事務所は、U社の株主であるYさんの代理人として、Mさんに対し株主総会の招集を請求しました。しかし、Mさんからは応答がありませんでした。そこで、裁判所に対し、Mさんの解任とYさんの選任を議案とする株主総会招集の許可を申し立てました。

1回目の審問の日、YさんはMさんに対し、U社がMさんに対して退職金を支払うこと、これに対して、Mさんは株主総会を招集し、取締役を辞任すること、Yさんを取締役に選任することを提案しました。

Mさんはこの提案を受け入れ、2回目の審問の日、臨時株主総会議事録や取締役辞任届など、役員変更登記に必要な書類一式をYさんに交付し、Yさんは申立てを取り下げました。こうしてYさんはU社の取締役に就任しました。

コメント

訴訟事件と異なり、非訟事件では会社法所定の要件を満たしている限り、申立てを認容する決定が下されます。その意味ではMさんには対抗手段がなかったのですが、Yさんは、役員変更手続きに要する時間を短縮するために金銭支払いによる解決を選択しました。

なお、Mさんが辞任に応じず、裁判所の許可を得て株主総会が開かれた場合、Mさんは解任されることになります。終任事由が解任であることは登記簿に記載されます。

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