子会社の社員が、親会社と同種の事業を営む会社を設立し、その代表者として親会社の顧客との間で同種取引を行ったことから、当該社員を懲戒解雇した事例

事案の概要

G氏は、動画制作を営むM社の子会社の幹部社員でした。M社は、偶然、取引先からG氏の名刺を見せられました。その名刺のデザインやロゴはM社の名刺にそっくりで、その社名はM社の社名を含んでいました。取引先の社員は、その会社をM社のグループ会社の一つだと誤認してG氏と商談を進めていました。不審に思ったM社が調べてみると、名刺に書かれた会社はG氏が設立した会社であり、G氏は、その代表者として、紛らわしい社名と紛らわしい名刺を使って、M社の取引先との間で取引を行っていました。

M社は、G氏の行動に対抗するための法的手段について当事務所に相談されました。

解決までの流れ

当事務所では、M社に対して、G氏の行動歴や部下からの聴き取りを実施して、G氏の行動を具体的に把握するよう指示しました。M社は、G氏に知られないようにして様々な調査を実施し、G氏が、勤務時間中、G氏の会社のために行動している事実を把握しました。そのうえで、G氏本人の取調べを行い、その場で会社が貸与していたコンピュータを回収しました。コンピュータに保存された情報からG氏の行動の全貌が分かりました。

M社は不正競業を理由にG氏を懲戒解雇しました。幸いなことに、G氏から取引を持ち掛けられたM社の取引先の中で、金銭支払を伴う取引に応じたところはなかったので、M社に実損害はありませんでした。

コメント

従業員は、雇用契約上の忠実義務を負っています。勤務先と利益が相反する競業行為を、勤務先の顧客や仕入先との間で行うことは、勤務先企業の利益を横取りする行為であり、終日義務に違反します。G氏が懲戒解雇されたのは当然と言えます。

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