被害者(中国人)を被後見人とし、妻(中国人)を後見人として、損害賠償について加害者と和解した事例

事案の概要

Aさん(中国人)は、コックをしていましたが長時間労働が祟って脳出血を起こし植物状態になってしまいました。Aさんには妻Xさん(中国人)がいました。Aさんの使用者であるYさんは、Aさんを過重労働させたことを認め、損害を賠償することをXさんに約束しました。しかし、Aさんには意思能力がありません。Yさんは、賠償金をXさんに払って本件を最終的に解決するいい方法はないかと当事務所を訪問されました。

解決までの流れ

当事務所は、Xさんに後見人になってもらうこと考えました。Aさんの本国は中国なので、後見は中国法によることが原則ですが、場合によっては日本法になります。日本法の下では、後見開始原因が認められた場合に誰が後見人になるかは法定されていません。これに対して、調べてみると、中国民法では、妻であるXさんが第1順位の被選任資格を持つことが分かりました。Xさんは、中国に戻って後見開始審判を申し立て、後見人に選任されました。そのうえで、Yさんと和解契約を結び、Yさんから賠償金を受け取りました。

コメント

配偶者のいる人について後見開始原因があるとき、配偶者が後見人になるのは当然だと考えがちです。しかし、必ずしも配偶者が適任とは限らないという理由から、日本民法は、後見人となるべき者の順位を特定していません。

これに対して、本件では、Xさんにとっても、Yさんにとっても、必ずXさんが後見人になることが必須不可欠の条件でした。Xさんがわざわざ中国に帰って後見開始を申し立てたのも、中国法に従って自分が後見人に選任されるよう万全を期したからです。

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