駐車場出入口の路面と車道の路面との間に段差があるために、駐車場から出ようとした車両の底部が段差部に接触して損傷したとして利用者が請求した損害賠償を、駐車場会社が拒絶した事例

事案の概要

O社が経営する露店駐車場では出入口路面と車道路面との間に10cm程度の段差(高低差)がありました。N氏が自動車を運転して駐車場から出た際に車両の底部が段差部に接触し、損傷しました。この損傷事故について、N氏はO社に対し、原因は駐車場の路面が高過ぎて車道との段差が大きいからであるとして、修理代相当額の損害賠償を請求しました。O社は、この請求に対する対抗措置を当事務所に相談に来られました。

解決までの流れ

当事務所はO社に対して、①段差の実測、➁再現実験、③段差に関する利用者向けの告知状況調査などを指示しました。①は最大約10cmで、通常の車高の車両であれば底部が接触することはありません。➁N氏が運転していた車両と同モデルの車両(車高14cm)で数回再現実験をしましたが、車両の底部が段差部に接触することはありませんでした。③駐車場入口に設置された看板に書かれた利用約款には「車高15cm以下の車両は利用をご遠慮ください。」と注意喚起がなされていました。当事務所はN氏に対し、これらの理由を挙げて損害賠償を拒絶しました。N氏からの反論はなく、事件は自然消滅しました。

コメント

何故N氏の車両底部が段差部に接触したかは不明ですが、改造して車高を下げていたか、一時的に車高が極端に下がるような仕方で運転をしたからでしょう。こちらからの反論に対してN氏が沈黙してしまったのは、自分の方に原因があることが分かっていながら、O社が簡単に示談に応じてくると高を括っていたからでしょう。

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